過去のネパールプロジェクト

丘陵地におけるプロジェクト

震災復興支援活動(2015年5月-2019年11月)
農業研修後、新たな野菜栽培に取り組む農家
農業研修後、新たな野菜栽培に取り組む農家

2015年4月25日に発生した地震で大きな被害を受けたカブレパランチョウク郡ロシ地区において、被災者の生活再建を支援しました。具体的には、主たる生計手段である農業収入を増やすための支援(換金作物の栽培技術指導、付加価値を高める減農薬・減化学肥料農法などを取り入れた栽培技術指導、対象地域の水不足を踏まえた節水農法指導)の他、灌漑設備の整備や農業グループの組織化を図ることで、被災した農家の生活再建を支援しました。
これらの活動は、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」として、(公社)国土緑化推進機構の「緑の基金」をはじめとする多くの皆様からのご支援をうけて実施しました。詳しい活動はこちらからご覧ください。
なお、緊急救援活動の詳細はこちらよりご覧になれます。

カルパチョウク行政村コミュニティ能力強化プロジェクト(2014年3月-2015年3月)
住民集会に参加した女性たち
住民集会に参加した女性たち

本事業では、低開発地域に指定されているカブレパランチョウク郡のカルパチョウク行政村において、地域が抱える課題解決の中心的役割を担う人材の能力強化と体制づくりを支援しました。
具体的には、本事業の研修を受講した活動グループメンバー(青年層20名)が地域の課題分析調査を実施し、保健衛生や生計向上分野における課題と解決に向けた取り組みが特定されました。その結果、衛生状況の改善を目的とした啓発活動(野外排泄撲滅などに関する寸劇など)が開催され、小中学校児童約340人に加え、地域の住民約800人が参加しました。また、生計向上を目的とした家庭菜園研修(コンポスト作りなど)に80世帯が参加しました。
なお、このプロジェクトは、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業(外務省のサイトへ移動します)」として実施しました。

タライ地域におけるプロジェクト

ダン郡ガダワ地区における母子の健康格差是正事業(2019年2月-2022年5月)
ネパールの中でも特に母子保健指標が低いダン郡ガダワ地区で、母子の健康格差是正を目的に、保健施設整備や人材育成、啓発活動に取り組みました。
 
同地区でもへき地にある集落に完成した8つの診療所で、保健医療サービスが開始された結果、妊産婦健診受診率や予防接種率は大きく改善されました。本事業を通じて、様々な能力強化研修を受講した医療スタッフやボランティアら約130人が、保健医療サービスの担い手として、今後も母子の健康を支え続けます。
 
本事業は、日本国外務省からの資金協力(日本NGO連携無償資金協力)に加え、生活協同組合おかやまコープ「AMDA 基金」ならびに皆様からのご寄付により実施しました。
カードゲームで健康について学ぶ母親グループ

 
最新の活動レポートはこちら
2022年5月:おかやまコープ「AMDA基金」からネパールへの贈り物
2021年5月:離れていても、心までは離れない
2021年2月:ダン郡ガダワ地区で4つの簡易診療所がオープン!
2020年12月:ヘルスポスト(診療所)のビフォーアフター
2020年7月:ダン郡で保健医療施設の建設開始
2020年2月:追い風を味方に~2年目を迎えた母子健康格差是正に向けた取り組み
2019年10月:ダン郡の母子保健事業が本格化!
2019年2月:母子の健康格差是正に向けた新プロジェクト開始!
 

ルパンデヒ郡母子保健向上プログラム(2016年10月-2017年9月)
ヘルスキャンプを受診する女性ら
ヘルスキャンプを受診する女性ら

ネパール中西部ルパンデヒ郡において、母子保健医療分野の基幹病院として機能しているシッダールタ母子専門病院が実施する母子保健向上プログラムを支援しました。同プログラムでは、地域住民、特に母と子の保健医療状況改善を目指し、医療施設から遠い村に医療スタッフが赴き、無償の保健医療サービスを提供する「モバイルキャンプ」の他、女性保健ボランティアに対する研修や、小学校児童を対象とした衛生啓発活動(手洗いプログラムなど)を実施しました。
なお、このプログラムは、医療法人髙杉会、おかやま薬局(株式会社オカイ・メディカル・ファーマシー)全14店舗設置の募金箱に寄せられた募金の他、多くの皆様からのご支援で実施しました。

ルパンデヒ郡4行政村就学児童・生徒環境衛生改善事業 (2014年7月-2016年1月)
小学校に完成した手洗い場
小学校に完成した手洗い場

本事業は、ルパンデヒ郡4行政村の公立小学校16校において環境衛生改善を目的に、子どもクラブの結成と能力強化、校内衛生啓発活動の推進、校内環境衛生改善などを支援しました。
その結果、研修を受けた291名の児童が子どもクラブメンバーとして、校内衛生啓発活動(朝礼時の身だしなみチェック、絵画・クイズコンテストなど)を実施しました。また、校内の衛生設備(トイレ25基、ハンドポンプ2台)を新築・改修した他、子どもクラブメンバーが「衛生キャンペーンラリー(環境美化の呼びかけや共同清掃活動など)」を52回実施し、約3,600人の地域住民が参加しました。結果、環境衛生に関する正しい知識を有す児童の割合が50%から82%へ、トイレを利用する児童の割合が6%から58%に増加するなど、環境衛生面で様々な改善がみられました。
なお、このプロジェクトは、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業(外務省のサイトへ移動します)」として実施しました。

シッダールタ母子専門病院周産期医療向上事業(2011年3月-2013年6月)
日本人医師による新生児蘇生技術指導
日本人医師による新生児蘇生技術指導

ルパンデヒ郡ブトワル市に位置する「シッダールタ母子専門病院」において、周産期(妊娠22週から出生後7日未満)医療サービスの拡充を支援しました。具体的には、周産期病棟の新設、94種の医療資機材供与の他、医療スタッフに対し、NICUマネジメントや家族計画など8種類の研修を実施しました。
1998年に開院し、現在はグループ団体であるAMDAネパール支部が運営する同病院は、小児科と産婦人科を専門とするネパールでは数少ない病院で、ルパンデヒ郡だけではなく300km以上離れた山岳丘陵部の周辺郡から訪れる患者も少なくありません。本事業を通じ、女性の妊娠・出産から新生児の健康を包括的に管理・サポートし、より質の高い医療サービスを提供することができるようになりました。特に、新生児集中治療室の拡充と臨床検査室の能力強化を図ったことによって、感染症などによる新生児死亡の減少に貢献しました。
なお、このプロジェクトは、外務省「日本NGO連携無償資金協力(外務省のサイトへ移動します)」として実施しました。また、同院臨床検査室の能力強化は、株式会社フェリシモ「地球村の基金」のご支援により実施しました。活動フォトレポートはこちらから。

ルパンデヒ郡4行政村における母子健康増進事業 (2010年11月-2014年5月)
母親グループによる貯蓄活動の様子
母親グループによる貯蓄活動の様子

ルパンデヒ郡4行政村において、母子の健康増進を目的とした活動を実施しました。地理的要因から医療機関へのアクセスが困難な山岳部と異なり、タライ地域における妊産婦や乳幼児死亡の多くは、社会的・経済的要因によるものです。本事業では、母親グループの活性化と能力強化、母親グループによるコミュニティ基金の設立と管理運営支援、緊急搬送時の対応能力強化支援、地域診療所(サブヘルスポスト)に対する資機材供与や管理運営委員会に対する技術的支援を行いました。
なお、このプロジェクトは、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業(第1期)第2期)いずれも外務省サイトへ移動します」として実施しました。
活動フォトレポートはこちらから。

ナワルパラシ郡4行政村における母子健康改善事業(2010年11月~2013年3月)
母親グループメンバーによる離乳食調理実習の様子
母親グループメンバーによる離乳食調理実習の様子

ナワルパラシ郡4行政村において、母子の健康増進を目的とした活動を実施しました。具体的には、母親グループの活性化と能力強化、母親グループによるコミュニティ基金の設立と管理運営支援、緊急搬送時の対応能力強化支援、地域診療所(サブヘルスポスト)に対する資機材供与や管理運営委員会に対する技術的支援を行いました。
なお、このプロジェクトは、独立行政法人国際協力機構(JICA)「草の根技術協力事業」として実施しました。
活動フォトレポートはこちらから。
1年目:第4四半期
2年目:第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期
3年目:第1四半期第2四半期

婦人科検診モバイルキャンプ事業 (2011年12月-2012年8月)
安心して受診できるよう女性医師が検診を担当しました
安心して受診できるよう女性医師が検診を担当しました

ナワルパラシ郡4行政村にて婦人科検診モバイルキャンプを開催し、婦人科疾患に係る診察と啓発を行いました。この地域では、インド系低カーストや少数民族が多く居住しており、慣習的に男性優位の社会であることから、女性は体調に異変を感じていてもそのことを夫に言いだせない、或いは病院で男性の医者に診てもらうのが恥ずかしい、という理由から対応が遅れる場合が多くあります。
キャンプでは女性の医師による診察と、医師の診察が必要な症状とそうでない場合の説明等を行いました。キャンプ期間中4,069人の女性が検診を受け、その内子宮脱のケースで外科的治療が必要とされた40名の女性はナワルパラシ郡保健局指定の病院へ搬送され、無料で手術を受けることもできました。検診を受けたマニトリヤ・チョードリーさん(50歳)は「4人子どもを出産してから20年来、下腹部痛や排尿障害に悩まされていました。夫にも相談できずにいたのですが、今回思い切って受診してよかったです。女性医師が診察してくれたので、一人で抱えていた問題を安心して話すことが出来ました。」と語ってくれました。
なお、このプロジェクトは、株式会社フェリシモ「地球村の基金」のご支援により実施しました。