離れていても、心までは離れない ネパール事務所

2021/05/13

ネパールでは、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大を受け、2021年4月29日からカトマンズ市内での行動規制が始まりました。私用車両の通行は禁止され、映画館などの娯楽施設は閉館。生活必需品を売るスーパーマーケット等の営業は朝だけで、街中が閑散としています。
 

通行人を取り締まる警察官たち(2021年5月撮影)

翌30日からは、プロジェクトを実施しているダン郡も行動規制の対象となり、スタッフは全員、在宅勤務の状態が続いています(5月13日現在継続中)。
 
それでもスタッフたちは、「移動が制限されても、活動までは制限されない」と言って、担当集落の保健ボランティアや妊婦に電話をかけ、村の様子や彼女たちの健康状態をこまめに気遣っています。医療施設と連携して、出産予定日を間近に控えた妊婦の搬送手段を確保したり、医療施設での受け入れ態勢を事前に呼び掛けたりすることで、陣痛がきたときにスムーズに対応できるようサポートをしています。その甲斐あって、5月上旬だけでも3人の妊婦さんが無事に出産することができました。
 
担当集落の妊婦に電話をかけている現地スタッフ(2021年5月撮影)

スタッフたちは、「このような状況で妊婦が抱えている不安は計り知れません。医療施設のスタッフも、新型コロナウイルス感染予防対策や感染者への対応業務で、先の見えない多忙な日々を送っています。妊婦と家族、そして医療施設のスタッフみなが安心して新しい命を迎えられるようサポートすることが大切」と、今日も活動を続けています。
 
 


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