若年妊娠を半減させた地域の力(ホンジュラス)

2019/07/09

予期せぬものや望まない状態でのことが多い10代の若年妊娠が、大きな社会問題になっているホンジュラスの地方の2市(エル・パライソ市とアラウカ市)で、2年間にわたって取り組んできた「思春期リプロダクティブヘルス推進プロジェクト」が終了しました。
 
若年妊娠を1人でも少なくしようという大人たちの熱意が、新たな官民連携体制の構築へとつながり、これまでになかった情報の共有や連携体制が、保健所スタッフ、保健ボランティア、学校教師、保護者そして生徒たちの間で生まれました。

同世代に正しい性知識を伝える役目を担うピアリーダーの研修

また、思春期の悩みや不安をカウンセラーに相談できる「ピアルーム」を、気軽に立ち寄れる地元の保健所に新設したことで、カウンセリング件数は従来の約2倍、年間約940件に増えました。こうした取り組みを通じ、事業対象4校での若年妊娠数は、事業開始前の年15件から6件へと半減しました。
 
事業では、こうした取り組みから得た経験やノウハウをマニュアルとしてまとめました。今後、多くの近隣住民や関係者に活用されることで、若年妊娠によって就学や就労、将来の夢を絶たれる少女や少年が一人でも減ることを願っています。
思春期リプロダクティブヘルス指導マニュアル