» 国際女性デーによせて ネパール事務所 奥田鹿恵子

【2018年03月07日】
3月8日は「国際女性デー」です。ジェンダー平等を訴え、女性の地位向上に対する取り組みを祝う日として、1975年に国連によって定められました。今年のテーマは「今こそ行動を:女性の生活を向上させるために農山漁村及び都市部で活躍する活動家たち(Time is Now:Rural and urban activists transforming women’s lives)」。有名人が性暴力や男女の賃金格差に対して声を上げたことによって、例年以上に注目された中で、この日を迎えたように感じています。

2017年の「世界男女平等ランキング」によると144ヵ国中、私が駐在しているネパールは111位で、日本は114位。ネパールは日本よりも男女格差が少ないとの結果ですが、両国とも、女性の地位向上のために取り組む課題が多いことに変わりありません。ネパールでは、家庭内暴力やレイプ、人身売買、チャウパディ(生理中の女性を不浄として隔離する慣習)等が、喫緊で取り組むべき課題とされており、このように女性が不当に扱われている現実を目の当たりにして心が痛む時も少なくありません。一方、活動地で畑仕事に奮闘している女性の姿に励まされもします。彼女たちは本当に強い。昨今、都市や海外に出て、農業以外の仕事に就く男性が増えたこともあり、一人で子育てと畑仕事をこなしている女性も多く、朝から晩まで働き詰めです。

2015年のネパール中部地震発災後、被災地の一つカブレパランチョウク郡で「農業振興を通じた被災地復興支援事業」を実施しています。換金作物の栽培技術研修や、ボカシ堆肥作成やビニールハウスなどの農業技術研修にも多くの女性が参加しています。新しい技術を学び、少しでも農業収入を増やし、生活を向上させようとする彼女らの瞳は真剣そのものです。

昨年末、村の女性が栽培したトマトを1つ試食させてもらいましたが、私がネパールで食べた中で一番の味でした。そして今は、ブロッコリーの収穫期を迎えています。村の女性にとってブロッコリー栽培は初めての経験で、水やりの量やタイミング、害虫対策など頭を悩ませながら、これまで丁寧に、丁寧に育てていた様子が印象的でした。収穫したブロッコリーの出荷日にはきっと、彼女たちの笑顔があふれることでしょう。

彼女たちが農業でもっと収入を得て自信を持つことができるよう、これからもプロジェクトを通じて応援していきたいと思います。

※参照:
UN Women http://japan.unwomen.org/ja/news-and-events/in-focus/iwd2018
The Global Gender Gap Report 2017, World Economic Forum
Gender, Jobs and Education Prospects and Realities in Nepal, Sushan Acharya, 2014

初めてビニールハウス栽培に取り組んでいるシタ・マガールさん

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マルチング技術も取り入れたミナ・シャンダンさん

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プロジェクトスタッフの半数は女性(中央著者)

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