農業復興を通じた被災地復興支援が2年目を迎えました(ネパール)

2018/03/05
贈与契約を交わす小川大使(右)と小林統括
贈与契約を交わす小川大使(右)と小林統括

2018年2月28日、在ネパール日本国大使館にて、外務省NGO連携無償資金協力事業「カブレパランチョウク郡における農業振興を通じた被災地復興支援事業(2年次)」の贈与契約署名式が行われました。この事業は、2015年のネパール中部地震被災者の生活再建を、換金作物の栽培と販売を促進することで支援するものです。

贈与契約署名式参列者
贈与契約署名式参列者

事業対象地の2村(シパリ・チラウネ村、ワルティン村)では、98%の世帯が農業を主たる生計手段とし、トウモロコシ、豆などの自家消費作物を栽培していますが、天水頼みの伝統農業を続けている世帯がほとんどで、換金作物を栽培・販売している世帯は10%にすぎませんでした。そこで本事業では、市場ニーズに基づいた換金作物、対象地域の水不足を踏まえた節水農法、付加価値を高める減農薬・減化学肥料農法などを取り入れた栽培技術指導を行う他、灌漑設備の整備、農業グループの組織化を図り、被災した農家世帯の生活再建を支援しています。

1年次には、ブロッコリーやキャベツなど換金作物の栽培技術研修に参加した農家約200世帯が、新たに設立した農業グループによる共同出荷を試みています。日本からも3人の日本人専門家が現地に赴き、換金作物の栽培技術、ボカシ堆肥、ハウス栽培やマルチングといった農業技術の他、土壌アセスメント方法やマーケティングに関する技術指導を行いました。

2年次には、新たに約250世帯の農家に対する換金作物の栽培技術指導に加え、特に水が不足している20集落で、ネパール政府による最低基準値量の農業用水が確保できるよう灌漑設備を建設する予定です。

署名式では、小川正史特命全権大使より、一日も早い住民の生活の安定と、日本と似た風土を持つ対象地において日本の農業経験や技術が活かされ根付いていくことに係る期待のお言葉を頂戴しました。また、昨年の地方選挙で選出された対象区長や住民代表も出席し、この事業を通じて生活を再建していきたいという思いが確認されました。

集合写真:小川正史特命全権大使(左から7人目)から右へ、シパリ区長 Padam Bahadur Lamaさん、シパリ区住民代表 Rim Bahadur Tamangさん、ワルティン区住民代表 Navaraj Lamaさん

署名式を取材した ニュース映像はこちら(ネパール語。20分8秒あたりから)。