タメルの街角で 本部職員 竹久佳恵

2014/04/16

世界中の至る都市には、旅行者が集まる一角がありますが、ネパールの首都カトマンズのそれがタメル地区。カトマンズの国際空港から車で20分ほどの場所にあるタメルには、蜘蛛の巣のように張り巡らされた細い路地沿いに、格安から高級クラスのホテル、レストラン、カフェ、土産屋、旅行代理店、両替屋、ランドリーなどが所狭しと集まっています。他国の旅行者の集まる場所、例えばタイの首都バンコクのカオサンロードなどと大きく違うことは、ヒマラヤを有すネパールならではのトレッキング用品専門店(登山服、杖、バッグ、シューズなど)が多く集まっている点でしょうか。

私が初めてタメルを訪れたのは1999年。バックパッカーよろしくチベットからネパールに入り、ここタメルで久しぶりのカプチーノやステーキを大いに楽しんだものです。今回の出張で15年ぶりに訪れたタメルには、新しいホテルやお土産屋がいくつかオープンしていたり、一角で大きな開発工事がされたりしていましたが、基本的には15年前と大きく変わらないままで、タイムトリップした気分です。

変わらぬタメルの街角とコントラストをなすのが旅行者側。以前は街角を歩いていると「コンニチハー」「ヤスイヨー」「おしんー」「アジノモトー」「ホンダー」「カワサキー」と呼びかけられたものですが、中国からの旅行者がぐっと増えたからか、今の呼びこみ常套句は「ニイハオ」。そして、今晩の宿を探す旅行者の手元には、「Lonely P○anet」「地○の歩き方」などのガイドブックではなくタブレット端末が。バックパックを背にタブレット端末で地図を見ながら目的地を探すその姿は、もちろん15年前にはなかったものでした。

次の出張で滞在する時には、どんなタメルの姿を見られるのか今から楽しみです。

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細い路地沿いにお店やホテルが集まり、そこを車・バイク・人・リキシャが忙しそうに行きかう
これからトレッキングを楽しむ旅行者のために、トレッキング用品専門店が集まる
これからトレッキングを楽しむ旅行者のために、トレッキング用品専門店が集まる
タメルの一角にはヒンドゥー寺院もあり通勤途中の地元の人々がお祈りをささげる姿も
タメルの一角にはヒンドゥー寺院もあり通勤途中の地元の人々がお祈りをささげる姿も