なぜエジプトの犬は車の上で眠るのか?
海外事業運営本部 梶田未央

2023/12/01

みなさん、アッサラーム(アラビア語で「こんにちは」)。2回目となるエジプト出張中の梶田です。主に首都カイロで業務にあたっているのですが、今回は街歩きの魅力と不思議について、ご紹介したいと思います。
 
12世紀から商業都市として発展を始めたカイロは、古い街並みと近代的な高層ビルとが渾然一体となり、今も拡大し続けています。新行政首都の建設計画が2015年に発表され、整備は順調に進み、カイロ中心部から東へ約70キロの場所にある真新しいビル群へ本格的な政府機能の移転が始まっています。
 

エジプトと言えば、ギザの三大ピラミッド。カイロから車で30分ほどと気軽に訪れることができる観光地です。このラクダは元米大統領のオバマ氏を乗せたこともあるそうですが、本当でしょうか…?

 
そんな新旧が入り混じるカイロですが、私は「古」の部分に魅力を感じています。ギザの三大ピラミッドと大スフィンクス、博物館に展示されているツタンカーメンの黄金マスクや歴代ファラオ(王)のミイラ、迷路のように入り組んだ昔ながらの市場など、見どころが盛りだくさんです。また、観光名所以外にも、街歩きをするだけで日本ではお目にかかれないような光景に出会うのも日々の楽しみです。
 
迷子になりそうな入り組んだハン・ハリーリ市場にあるランプ屋さん。

 
エジプトはパンの消費量が多く、散歩していると、いつもパン屋さんから小麦の焼けるいい香りが漂っています。美味しそうな香りに誘われてパン屋さんの前で足を止めると「エジプトにようこそ、パンを食べなさい」と、一つ分けてくれることも。
 
パン屋さんの前を通るといつも焼き立ての小麦の良い香りが。快く写真を撮らせてくれた上に、パンを一つもらってしまいました。

 
お惣菜屋さんでも電気屋さんでも、前を通りかかると呼び止められて「外国人は写真を撮るのが好きでしょう、私たちを撮ってよ」と満面の笑みを向けられることもしょっちゅうです。エジプトの人たちは、とにかく人懐っこくて親切。
 
サンドイッチ屋の店員さんたちからも、写真を撮るよう催促されました。このお店は、揚げたナスとジャガイモのサンドイッチが美味しかったです。

 
楽しいカイロの街歩きですが、気を付けなければいけないことも。とにかく車が多くて、道路の横断にはいつも苦労します。せっかちな運転手が多いのか、そこかしこでクラクションが鳴り響き、歩行者との接触事故も多発しているので注意するようにと言われます。そして、自宅に車庫がないのが一般的なようで、街にあふれるたくさんの車は、ほぼ路上駐車ということに。住宅街の道路わきは隙間なく車で埋まっているのですが、その車の様子が日本とは少し違うことに気づきます。
 
まずはワイパーが上がっている車がすごく多いこと。あっという間に砂が積もるので、毎朝の車掃除を生業にしている人たちがいて、ワイパーが上がっているのは掃除完了のしるしなんだとか。砂漠の国ならではの職業ですね。
 
もう一つ不思議なのは、ボンネットや屋根など、車の上で犬たちが丸くなっていることです。地元の人いわく「朝晩気温が下がるので、地面より温かい車の上で寝るのを好むのでは。イヌの気持ちは分からないけどね」とのことでした。確かに真夏でもカイロの明け方は肌寒いので一理ありそうですが、確かなことは不明です。なぜエジプトの犬たちが車の上で眠るのか、真相をご存じの方がいたら教えてください。
 
車の上で寝ていた犬たち。彼らの縄張りに近づきすぎて機嫌を損ねたようで、このあと犬たちに追いかけられ、地元の人に助けてもらうことに。

 
 

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この記事を書いたのは
梶田未央(かじたみお)
海外事業運営本部 プログラムコーディネーター


大学生の時、アムダ(アムダマインズの前身)のインターンとして、スリランカで医療和平プロジェクトに参加。初めての海外に興奮。異国の人々と共に手を取り合い、課題解決に立ち向かう仕事に魅了され、国際協力の道へ。大学卒業後、2005年にアムダ国内事業部入職。以降、ベトナムやインドネシアでプロジェクトに従事。Youtubeで馬の削蹄動画を見るのが好き。おすすめのチャンネルはMaupin Farrier Co。岡山県出身。

 
 

 
 

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