AMDA-MINDSは
SDGs達成に向けて
活動をしています

SDGs達成に向けた取リ組み

SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の頭文字を取ったものです。2015年9月に開催された国連サミットにおいて採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」という文書の中で、2016年から2030年までに達成すべき目標として設定されたのがSDGsです。SDGsは17の目標と169のターゲットから成ります。17の目標は、貧困、飢餓、健康、教育、ジェンダー、水と衛生、産業、平等、環境など多岐にわたります。その各目標をさらに細分化したものが169のターゲットです。そして、SDGsを知る上で最も重要なメッセージが採択文書の前文にある「No one will be left behind」です。日本語では、「誰一人取り残さない」と訳されています。また、SDGsは、どこかの誰かが取り組むというものではなく、すべての国・地域の人々みんなが協力しなければ達成できないものです。私たちAMDA-MINDSも、SDGsの達成に向けた活動を行っています。

AMDA-MINDSのプロジェクトは、

SDGsの17の目標のうち下記の10の目標に貢献しています

SDGsの17の目標のうち下記の10の目標
飢餓をゼロに楽しい毎日から「飢餓をゼロに」
男性も調理を楽しみに参加するようになった男性も調理を楽しみに参加するようになった
「飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する」というのが、SDGsゴール2「飢餓をゼロに」の目標です。この目標達成に向けホンジュラス事業では、食料不足と栄養不良が問題となっているバド・アンチョ市で、家庭菜園の普及や栄養啓発活動に取り組んでいます。同市は、乾燥地帯に位置し、しばしば発生する干ばつの影響もあり、多様な作物を十分栽培・収穫できず、食料不足が慢性化しています。その結果、多くの住民の栄養状態に偏りが生じ、特に5歳未満児の栄養不良は深刻です。こうした状況を改善するため、干ばつ時にも十分な農業用水を確保できるよう、雨水を貯めておく溜め池や貯水タンク、洗濯や調理の際に出る生活排水をろ過して再利用できる装置の設置を推進しています。
また、生ごみ、枯れ葉、家畜の糞、かまどの灰など、費用がかからない有機的な材料を用いて作る肥料を与えることで土壌改良にも取り組んでいます。そして安全かつ栄養のある食事をとり、また栄養不良の解消を目的とした調理実習にも力を入れています。先日開催した収穫した野菜を丸ごと調理する実習は、「野菜をこんなふうにおいしく食べられるなんて驚いた」と大好評でした。また、おいしい食べ方を学んだ村人たちは、5歳未満の子どもがいる家族や妊婦を招いて調理実習をするようになりました。
村で収穫された野菜
大きく育った野菜
うれしいのは、家庭菜園や料理が女性たちの趣味の一つになりつつあることです。家事と子育ては女性の仕事とされ、就学や就労、社会進出の機会が極端に限られている環境下、一喜一憂しながら家庭菜園や料理に取り組む女性の姿を見ていると、まさに「楽しい毎日」こそがSDGsゴール2達成の近道のひとつに思えるのです。
おいしく食べられることがわかると、作物の水やり、肥料作り、水汲みにも力が入ります。「飢餓をゼロに」する取り組みが持続可能であるためには、「楽しく、おいしいこと」がとても重要だと実感させられます。
すべての人に健康と福祉を母子の命が守られる村を目指して
元気な赤ちゃんを出産したハワ・トロンカさん元気な赤ちゃんを出産したハワ・トロンカさん
SDGsの目標3では、具体的なターゲットの一つとして「2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する」ことが設定されています。AMDA-MINDSの活動地の一つ、西アフリカのシエラレオネでは、出生10万人当たり1,300人ほどの妊産婦が亡くなっており、これは世界最悪水準と言われています(日本は出生10万人当たり5人程度)。AMDA-MINDSはアスカ・ワールド・コンサルタント株式会社と共同で、JICAの技術協力プロジェクトを受託し、シエラレオネの保健医療サービスの改善を支援することで、SDGs3の達成に貢献しています。
シエラレオネの村では、診療所はあっても、十分な設備が無く、医薬品も不足しており、更には医療スタッフのスキルも十分でないなど、安心して医療を受けられる環境ではありません。
課題が山ほどあり、診療所を管理している県保健管理局の人も、どこから手を付けていいのか分からなくなり、途方に暮れてしまうような現実があります。しかし、千里の道も一歩から。一つ一つの課題を把握して、それを地道に解決してゆくしかありません。私たちは県保健管理局による課題の把握・整理・分析といったマネジメント能力の強化を支援することで、問題解決の後押しをしています。例えば、トンコリリ県のキアンプカコロ村にある診療所には電気がなく、夜間は安心して医療が受けられないということに気付いた県保健管理局は、この問題解決に向けた計画を立て、私たちのプロジェクトからは、ソーラーパネル式の電灯を設置する資金を支援しました。先日、この村に住む妊婦のハワ・トロンカさんは午後2時ごろ、陣痛が強まったので診療所にやってきました。
皆で協力してソーラーパネルを屋根に上げる皆で協力してソーラーパネルを屋根に上げる
そして、出産したのは午前1時。これまでだったら真っ暗な中、適切なケアが提供できなかったかもしれません。しかし、電灯がついたことで、出産するお母さんのみならず、医療スタッフも安心して分娩を介助することができたのです。ソーラーパワーという持続可能なエネルギーによる安全な環境のもと、これからも数々の新しい命が誕生していくことに、明るい希望を見出しました。
質の高い教育をみんなに教育の普及に必要なこと
ン・サン・モウさん夫婦と大切な家畜サン・サン・モウさん夫婦と大切な家畜
ミャンマーの識字率は9割を超えているというと、多くの方に驚かれます。途上国では一般的に、児童労働が当たり前で、子どもが学校へ通う機会は少ないというイメージがあるからでしょう。しかしミャンマーでは、伝統的に仏教寺院における寺子屋教育が根付いていたこと、もともと東南アジアでは最も豊かな地域の一つであったことなどが影響していると言われ、マイナスのイメージは大きくありません。それでも、民族や地域、経済状況による格差は大きく、高等教育への進学の機会もまだまだ限定的です。そんなミャンマーにおいて、SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」を達成するためには、様々な面からの取り組みが必要です。学校の校舎建設や教室、トイレ等の設備の充実、教材の提供などは、誰にとっても理解しやすいものでしょう。
一方、私たちAMDA-MINDSは、マイクロクレジットを通じて家庭の収入を増やすというアプローチをとっています。
サン・サン・モウさん(46歳)は、降雨量が少なく農業だけでは経済的に厳しい状況におかれる住民の多いメティラ郡で、母親と叔父、夫、3人の娘と一緒に7人で暮らしています。夫は市場で日雇い労働をしていますが、収入は日に300円から700円程度と低く、安定していません。そこで9年前にAMDA-MINDSから約4,000円の融資(マイクロクレジット)を受けたことを皮切りに、耕作の拡大や豚の飼育を通じた収入向上に、年々規模を大きくしながら取り組んできました。畜産研修にも参加するなど努力を積み重ねた結果、長女は大学まで進学して学士号を取得。
最初に購入した雌豚最初に購入した雌豚
次女は高校を卒業して就職し、三女は小学校に在学中と、子どもたち全員に教育機会を与えることに成功しています。
このように、収入を増やすということが、「質の高い教育をみんなに」というSDGsの目標達成にも直接つながっていることがお分かりいただけると思います。これからも、人々が本当に必要としている支援を模索しつつ、活動していきたいと思います。
陸の豊かさも守ろうアグロフォレストリー ~自然を育む農業~
栽培の様子栽培の様子
ネパールは、日本の4割程度の小さな国土に、北は標高8,800mのヒマラヤ山脈がそびえ、南は標高100mのタライ平野が広がる多様な自然環境に恵まれた国です。周りに海がないことから、人々の生活は専ら陸の自然と共にあり、そこで営む農林業が人びとの生業となっています。
活動地のひとつ、標高800~2,000mの丘陵地に位置するカブレパランチョウク郡ロシ地区では、人びとが雨や川の水を使い、肥料は家畜の糞尿、土を耕すのは水牛という昔ながらの農法で野菜や果物を育て、自然と共に暮らしてきました。
しかし最近、化学肥料の過剰使用や道路建設に伴う森林伐採などの影響で、土壌劣化・流出、土砂崩れ、水の枯渇といった問題が起こり、自然と共に暮らしてきた人々の生活に影を落とすようになりました。ただでさえ、自分たちが食べる分の収穫を得られていなかったのに、自然環境の悪化で耕作面積や収量が減り、さらなる貧困状態に陥ることが懸念されていたのです。
そこで取り組んだのが、アグロフォレストリーです。現在、環境保全と農民の収入向上の両立を目指し、換金性の高いコーヒーやレモン、そして土壌を守るウティス(和名:ハンノキ)の木の苗を植栽する活動を行っています。また、乾期にも農業用水が確保できるよう、雨水をためる簡易貯水池の設置も進めています。さらに今後、環境教育を実施し、環境保全と持続可能な生活の関係について、村の人たちの意識向上を図る予定です。
収穫を喜ぶ女性収穫を喜ぶ女性
パートナー団体、SAGUNパートナー団体、SAGUN
現地で共に活動を進めるパートナー団体、SAGUN(サグン)のディレクター、マハンタ・マハルジャン氏はこう語ってくれました。「2015年の大地震の後、国を挙げた復興と経済発展が進められていますが、同時に失うものも目に見えるようになりました。化学肥料で農作物の大量生産が可能になり、道ができたことでバスが通り、生活が便利になることはうれしいのですが、その先のことも、私たち一人ひとりが考えなければなりません。私も今の活動がきっかけで、環境について多くの気づきを得ています。この機会を無駄にせず、環境保全と収入向上を同時に実現するアグロフォレストリーを浸透させていきたいと思います。」