「行動宣言」を採択!農業振興を通じた被災地復興支援の集大成 ネパール事務所 奥田鹿恵子

2019/11/20

カブレパランチョウク郡の主産業である農業の振興を通じ、震災からの復興を目指すプロジェクトの集大成ともいえるイベント「farmers’ conference(農民会合)」が10月下旬に開催され、500人を超える農家が参加しました。
 

会場の様子

 
「プロジェクトで学んだ換金作物の栽培技術や販売知識、灌漑設備の完成や農業グループの結成により、皆が農民として自信と誇りを持つようになった」「これからも地域の復興と農業発展に力を尽くしていきたい」といった農家のスピーチを聞いていると、震災からこれまでの長い道のり、例えばせっかく栽培した農作物が雹で全滅したことや、初めて農作物を出荷した時の皆の笑顔などを思い出し、私も胸が熱くなりました。
 
会合の最後には「行動宣言」として、地域で有機栽培を促進することや、行政が栽培・販売を支援していくことなど11項目が採択されました。プロジェクトは11月中旬をもって終了しましたが、これからも地域が一丸となって農業を発展させていく道筋が、「行動宣言」として具体的にまとめられたことを、とても嬉しく思いました。
 
会合の後は会場内のブースで、農家が栽培した農作物や肥料を販売したり、栽培技術やぼかし肥料の製作方法などをパネルで紹介したりしながら、普段なかなか交流する機会がない近隣住民や行政スタッフ同士で話に花を咲かせたようです。
各ブースでは農家自身が栽培収穫した野菜や果物が販売されました

 
農業技術が記されたパネル前で話に華が咲いていました