「気長に待とう、ホンジュラス」 ホンジュラス事務所 陰山亮子

2018/01/04

家族皆で結婚式記念撮影に臨むスタッフ
家族皆で結婚式記念撮影に臨むスタッフ

ホンジュラス人は「明日できることは今日しない」考え方の人が多いように思います。子どものころから「今日できることは明日に回さない」と教えられる日本人にとっては、「なぜこんなにゆっくりなんだ」と、たまにイライラさせられてしまうこともあります。しかし、時にはこの気長に構える心意気が素晴らしいと思う瞬間があります。
高校卒業を喜ぶスタッフ
高校卒業を喜ぶスタッフと陰山

一つ目に、ホンジュラスでは結婚をしない人が多くいます。といっても、夫婦で暮らし、子どもを持ち、家庭生活を築くという点では、日本と変わりはありません。ではなぜ結婚しないのかといえば、それは、結婚するお金がないから(結婚の手続きや結婚式にお金がかかる)、人生この先何があるか分からないから保障できない、その他宗教的な事情などがあるそうです。なので、ある程度生活が安定し、このまま伴侶と一生やっていけそうである、と思った時に結婚をする人が大勢います。よって、一緒に生活し始めて10年目、20年目に結婚をする夫婦もいます。もちろん、結婚式には子どもたちも参加し、40代、50代、中には70代になって初めて公式に結婚し、夫婦として親戚・友人を招待し、結婚披露宴を開催するケースもあります。まず、籍をいれて、という日本の一般的な方式とは違い、気長に夫婦生活を送り、その絆を確かめ合うための手段として「結婚」をするその心意気、素敵だな、と思わせてくれる瞬間です。

ホンジュラス事務所のスタッフの一人も、家庭を築いてから18年目の2015年に結婚しました。すでに娘二人と息子一人がいました。「妻に結婚しよう、といった時、妻はもちろん喜んだけれど、二人の娘がそれ以上に喜んで、父さんカッコイイ!と言ってくれた。息子はまだ小さいからケーキが食べられることに喜んでいたかな」と家族全員で結婚式の記念撮影写真を見せてくれました。

二つ目に、ホンジュラスでは小学校を卒業すると同時に働き始める子どもがたくさんいます。家計を助けるために成績優秀な子どもでも勉学を継続せず、働くことに精を出します。しかし、多くの人が学ぶことを諦めたわけではなく、いつかまた勉強するぞ、という心意気を持っています。13歳で中学校を中退した後、2013年に23年ぶりに中学校に入りなおしたスタッフがいます。彼は中学校に入学したものの、働く必要性があり、中学校を辞めてしまいました。その後、運転手としてAMDAホンジュラス事務所で働いてきましたが、一念発起し、週末の学校に通い始めました。宿題の量も多く、また、長年勉強するために使っていなかった頭をフル回転させるのはとても大変だったようです。めでたく、2017年11月に高校まで卒業し、今後は大学に行きたいと張り切っています。今では、研修担当員として中高生を相手に研修を実施しています。

焦らず、気長に、なんでも遅すぎるということはない。とかく、焦って日々を送ってしまうことの多い私には、考えさせられるところがあります。といいつつ、毎日の仕事では、やはり、今日できることは今日のうちに片づけて欲しいというジレンマ。。。