少年少女たちの未来のために 青年海外協力隊 中田朋子

【2017年08月28日】

ホンジュラスのエル・パライソ県で実施中の保健事業で連携している青年海外協力隊員の方々にご登場いただく第2弾!!(前回の記事はこちら) 今回はエル・パライソ保健所で助産師として活動されている中田朋子さんに執筆をお願いしました。(ホンジュラス事務所 浦上晶絵)

 

少年少女たちの未来のために 青年海外協力隊 中田朋子

青年海外協力隊としてホンジュラスの東部に位置するエル・パライソ市保健所で活動しています助産師の中田朋子です。

私の任地であるエル・パライソ市はコーヒー・とうもろこしの産地でもあります。昼間は目が開けられないほどの強い日差しで40℃近くまで気温も上昇するため年中半袖ですが湿気が日本より少ないのでエアコンなしで何とか過ごすことができています。着任して1年3か月が経過しました。ホンジュラスの方々はとても明るく親切で、困っていればいつでも助けてくださいます。そしてキリスト教信仰のため、常に神様に感謝し家族の安全や平和を祈ることを怠りません。治安の問題や、異国での慣れない生活のため体調を崩すことも少なくありませんが、今まで大きな問題なく活動を続けることができたのは、ホンジュラスの人々の支えがあったからです。

中田さん(右)と同僚の保健所スタッフ

中田さん(右)と同僚の保健所スタッフ

山間部における妊婦&キッズクラブ

山間部における妊婦&キッズクラブ

さて、私の任地での活動を紹介させていただきます。

母子保健向上を目標に具体的には①妊産褥婦への保健指導②青少年への性教育③保健所スタッフや地域ボランティアへの知識技術教育を行っています。最近ではAMDA-MINDSさんが行われている妊婦クラブへの同行、任地にある中学高校での思春期リプロダクティブヘルスプロジェクトへの参加、安全なお産支援事業に配属先スタッフとともに参加後、村落や保健所での妊婦エコー施行時には同行し指導しています。どの研修会でも対象者は意欲的に参加していること、発表や質問も活発でプレゼンテーション能力も高く、会全体を盛り上げようとする姿勢は本当に素晴らしくホンジュラス人の強みだと感じることが多いです。

ここで青少年への性教育活動について少し詳しくお話させていただきます。

エル・パライソ市では若年妊婦の割合も3~4割と多く、山間に行けば約半数近くが10代の妊婦という地域もあります。カルテをみると大体の妊婦は最終学歴が小学校卒業となっています。貧しい地域に住む子供たちは小学校卒業後、中学高校には行かず家で家事や仕事を手伝い、幼い兄弟の面倒をみたりしながら過ごしています。実際に保健所に健診に来る妊婦が11歳12歳というケースもあります。大抵の場合は予期せぬ妊娠ですし、パートナーがいる子もいますが、そうでない場合もあります。しかしここはホンジュラス、いかなる場合でも中絶は認められていないため出産することが絶対です。

家庭訪問し妊婦エコーを行う研修医

家庭訪問し妊婦エコーを行う研修医

中学高校にて保健所スタッフが避妊法を説明

中学高校にて保健所スタッフが避妊法を説明

神が決めた運命として受け入れ、出産し育児していくことも立派だと思います。ただ望まない妊娠はできる限り減らすことと、思春期における〝からだ″と〝こころ″の変化を学び受け入れること、ハイリスク例に対応できる母子保健医療の向上を目指さなくてはなりません。

夢を持つことの大切さ、これからの将来を自由に考え、そのためにはどう歩んでいけばよいのか考えて行動していってほしいのです。困った時・少し相談したい時、親や先生に話すのは恥ずかしさもあるかと思います。友達であれば話せるかもしれません。気軽に相談できる場所が周知されていれば足を運んでもらえるかもしれません。教師、保護者、地域保健とつながり協力しながら、少年少女たちの未来を支えるサポート役になれるよう今後も活動していきたいと思います。

(文中写真はすべて中田さん提供)