ネパールお祭り事情 ネパール事務所 小林麻衣子

【2017年01月04日】
みなさん、ナマステ(こんにちは)。日本では新年を迎え、みなさん気分一新で新たな一年に向けてスタートを切られたことと思います。

ところがネパールは、もともと独自の「ビクラム暦」を使っており(ちなみに2017年1月1日は、ビクラム暦で2073年9月17日にあたります)、西暦のお正月はたいしてお祝いしません。また、多民族国家であるネパールは、各民族で異なる旧暦に沿って新年を祝うため、ビクラム暦のお正月にあたる4月中旬も特におめでたいムードにはならないのが現実です。

では、ネパールはいつ「おめでたムード」にあふれるのか。それは、なんといっても、ダサインとティハールで(西暦ではだいたい9月~11月にあたります)、この前後1~2ヶ月間は国全体がお祭り気分で高揚します。この時期、ネパール中の人々が実家への帰省や親戚訪問をするために交通は大混雑(乱?)し、街はおみやげやごちそうのための食材、新しい衣服などを買い求める人々であふれ、さながらクリスマスや年末年始でにぎわう日本と同じような雰囲気になります。ダサインもティハールも、そもそもはヒンドゥー教徒のお祭りですが、ヒンドゥー教徒ではない民族もそれぞれにお祝いして、お祭りを楽しみます。

170104_tb_04

「ランゴリ」と言って、ラクシュミ女神を招き入れるために、家々の玄関に描かれるしるし

ダサインは10日間続き、初日から10日目までの毎日にそれぞれ意味があり(ますが、ここでは割愛)、10日目に家族・親族の年長者から、健康や豊穣、幸福を祈る「ティカ(赤い粉とお米、ヨーグルトなどを混ぜてつくるもの)」をつけてもらう儀式を行います。ティハールは5日間続き、犬やカラス、牝牛に祈りを捧げ、最終日には姉妹が兄弟に「ティカ」をつける儀式があります。ティハールは特に、富と繁栄の女神である「ラクシュミ」を家に招き入れるため、光や色とりどりの粉で家々や路地をきれいに飾りつける習慣があり、町中が色鮮やかににぎわってとてもきれいです。

お祭りの意味合いは異なれども、どのお祭りにも共通しているのは、家族・親族全員が集まってこれをお祝いし、その絆を深めるものであるということ。このお祭りの時期に、ネパールの人たちがみんな、家族や親戚のいる故郷に思いを馳せ、いそいそと旅の支度やお祭りの準備をしている姿を見ると、ネパールは本当に温かい絆でつながっている国だなあ、と思います。

170104_tb_01

ダサインに「ティカ」をつけてもらっているところ

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ティハールで光に飾られたジャナクプルの街

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

お祭りでおめかししている姉妹

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ラクシュミ女神を招き入れる道しるべとして飾られる光の道