愛をあなたに、牛乳をあなたに~世界牛乳の日に寄せて~/インドネシア事業 梶田未央

2015/07/01
小学生へ健康教育が行われました
小学生へ健康教育が行われました
おいしい!と笑顔で飲み干してくれたリズワン君
おいしい!と笑顔で飲み干してくれたリズワン君
右端が菅原さん(青年海外協力隊)
右端が菅浦さん(青年海外協力隊)
牛乳キャンペーンの様子を報じた現地の新聞
牛乳キャンペーンの様子を報じた現地の新聞

皆さん、牛乳は好きですか?6月1日は「世界牛乳の日」でした。牛乳が健康にもたらす優れた価値について広く知ってもらおうと、2001年に国連食糧農業機関(FAO)によって設定されたそうです。

ここインドネシアでも、2012年からこの日が「インドネシア全国牛乳の日」と定められました。冷蔵庫が無くては保存できない牛乳がインドネシアで飲まれ始めたのは、地方でも電気が普及し始めた10年ほど前からです。そのためまだ牛乳になじみがない人も多く、牛乳のことをもっと知ってもらいその消費を増やすことを目指し、毎年6月は各地で啓発活動が行われています。

酪農家の技術向上支援を行っている私たちの事業でも「愛をあなたに、牛乳をあなたに」と題し、子どもたちの健やかな成長に牛乳が貢献することを願って、事業地のシンジャイ県そして州都のマカッサル市でキャンペーンを行いました。シンジャイ県では畜産局や教育局と協力して小学生750人に、マカッサル市では地元NGOや青年海外協力隊員と協力して幼稚園児やその母親そしてストリートチルドレンなど合計130人に健康教育を実施し、シンジャイ県産の新鮮な牛乳を飲んでもらいました。

ストリートチルドレンのリズワン君は9 歳ですが、ほとんど学校へは行っていません。「今日のクイズで牛乳は骨を強くするのに必要だと知りました。新鮮な牛乳は初めて飲んだけど美味しいね!」と 笑顔を見せてくれました。

協力してくれた青年海外協力隊(ソーシャルワーカー)の菅浦さんはマカッサル市のストリートチルドレンのケアをしています。「十分な栄養の取れない子どもが多いので、牛乳を飲む機会は貴重。これからもマカッサル市に拠点を置く地元NGOとAMDA-MINDS、協力隊で一緒に何か活動ができたら。」と話してくれました。

また、シンジャイ県を代表して事務次官からは「これからもっとシンジャイ県産の牛乳が増えれば、母子クリニックなどで配布できるようにしたい」と期待が寄せられました。シンジャイ県での牛乳キャンペーンは地元の新聞に掲載されるなど反響も大きく、地元酪農家も自分たちの生産した牛乳が注目を浴びることに照れながらも誇らしげです。

皆さんがお家で冷蔵庫から取り出した牛乳を飲むとき、インドネシアの子ども達のことを少し思い出してくれたら嬉しく思います。

※この活動はYahoo!ネット募金を通じた皆様のご支援により実施しました。