ホンジュラス「母子保健センター利用促進プロジェクト」が始まりました!

2012/10/02

2012年8月1日、平成24年度日本NGO連携無償資金協力事業「母子保健センター利用促進プロジェクト」の贈与契約が、在ホンジュラス日本大使館と締結されました。
事業の開始は、ホンジュラスの新聞「El Heraldo」にも掲載されました(El Heraldoの記事はこちら

本事業は、隣国ニカラグアと接するホンジュラス東部のエル・パライソ県トロヘス市において、妊婦さんが安全な環境で出産できるように同市の母子保健センター(通常分娩を扱う保健施設)の施設の改善と同市全138村の保健ボランティアの育成を行います。主な活動は、①母子保健センターの敷地内に「妊婦の家」を建設し、②母子保健センターと保健所に勤める医療関係者がより良いサービスを提供できるよう研修を行い、③保健ボランティアによる妊婦とその家族への保健教育を通じて、妊娠に伴うリスクや注意点、健診を受け医療施設で出産することの大切さについて住民の意識を高めること、の3つです。

事業開始から1ヶ月が経ち、現在は「妊婦の家」の建設が始まったところです。「妊婦の家」は、出産予定日が近づいた妊婦さんが町の母子保健センターや病院で出産するために、出産までの数日間滞在することができる宿泊施設です。建物は、妊婦さんの負担にならないように平屋建てで、4つの部屋と共用の台所や居間、風呂トイレがあり、家族も滞在できるようになっています。間取りについては妊婦さんがなるべくリラックスできるようトロヘスの村々の一般住宅に近いように設計しました。
妊婦さんが住む村は、町まで車で5時間以上かかることや、車も入れないような山の奥にあることもあります。村人の多くは自家用車やバイクを持っておらず、ある人は乗り合いバスで、ある人は馬に揺られ、またある人は徒歩で何時間もかけて、医療施設に通います。町までの交通費を工面することが難しい、町へ出ると遠く離れた村までその日のうちに帰れず町の宿に泊まるお金もない等、多くは経済的な理由でトロヘス市の妊婦さんの6割以上が健診を受けることもなく、村に残って自宅で出産しています。そして、医療関係者が介助しない自宅出産は危険がつきもので、トロヘス市の妊産婦と新生児の死亡率はホンジュラス国内の他の地域よりも高い値を示しています。
「妊婦の家」は、そんな妊婦さんの経済的負担を軽減し、安心して母子保健センターで出産してもらうための施設なのです。

妊婦の家の完成は来年の予定です。完成した「妊婦の家」を利用する妊婦さんと母子保健センターでの赤ちゃんの誕生を皆さんにお伝えできることを楽しみにしています。

1「妊婦の家」の建設がはじまったトロヘス母子保健センター前に集まる保健ボランティアと関係者(山田事業統括:中央)
「妊婦の家」の建設がはじまったトロヘス母子保健センター前に集まる保健ボランティアと関係者(山田事業統括:中央)
保健ボランティアへの研修の様子
保健ボランティアへの研修の様子
保健ボランティアと打合せをするスタッフ(左)
保健ボランティアと打合せをするスタッフ(左)
ロス・プラセーレス村の保健ボランティアによる上腕囲測定実施の様子
ロス・プラセーレス村の保健ボランティアによる上腕囲測定実施の様子