サッカーに夢と希望をのせて -サッカーワールドカップ2014- ホンジュラス事務所 浦上晶絵

2014/06/04
♪Adelante Selección~♪(進め、ホンジュラス代表!)

毎日このフレーズがテレビから、ラジオから流れ、ホンジュラス人は心を躍らせています。いよいよ南米ブラジルでサッカーワールドカップが開催されますね。ホンジュラスはAMDA社会開発機構の海外の事業実施国の中で唯一のブラジル大会出場国です。

サッカーは、ホンジュラスにおいて圧倒的に人気があるスポーツで、老若男女に親しまれています。ホンジュラス代表の試合の日には、街中で公式ユニフォームを着た人々を見かけます。サッカーにあまり関心のない私は、そのユニフォーム姿を見て「ああ、今日は試合があるのか。」と気付くほどです。

ホンジュラス代表は2010年南アフリカ大会に続き2大会連続3回目の出場となります。初めての出場は、ずっと遡って1982年スペイン大会でした。このスペイン大会で今もホンジュラス人の記憶に残る選手がいます。スペインとの対戦でホンジュラスに初ゴールをもたらしたのがエクトル・セラヤ選手でした。胸で見事なゴールを入れたのがきっかけで、「鷲の胸(を持つ男)セラヤ」と呼ばれるようになり、一躍スターとなりました。その後、彼は現役を引退しましたが、ずっとサッカーに関わり続けています。
セラヤ元選手はアルコールや薬物依存、路上生活をしている少年・少女たちを救う目的で「生きるサッカープロジェクト」を始めたのです。ユニセフ、市役所から資金を調達し、青少年サッカーチームを次々と作っていきました。その数は全国で500チーム15,000人に上ります。このプロジェクトがきっかけで更生した青年の中には、大学まで進学した例も多くあります。サッカーチームに所属するには2つの決まりごとがあるそうです。1つ目はサッカーがしたいなら、学校にも通い勉強すること。2つ目は現在もアルコール・薬物依存に苦しむ同世代の仲間に声をかけ、サッカーを通して救ってあげること。これは、現在私たちが取組んでいる青少年育成事業と似た部分が多く、スタッフ達と驚くとともに、なかなか改善が見られない青少年たちを取り巻く環境に失望することの方が多い現状に光を見るようでした。

貧困、犯罪、政治の汚職など、ニュースは連日気が重たくなるようなホンジュラスの日常を伝えています。そんな中、サッカーがもたらすポジティブな影響は大きく、また青少年たちが、ホンジュラス代表に託す夢、希望ははかり知れないもののように感じます。

前の2大会ではグループリーグ突破を果たしていないホンジュラス代表。ブラジルの地で決勝トーナメントへ進むことができるでしょうか?

路上にはあちこちでホンジュラス代表のユニフォームが売られています
路上にはあちこちでホンジュラス代表のユニフォームが売られています
ガソリンスタンドでもワールドカップキャンペーンが。「H」はHonduras ホンジュラスの頭文字。親しみを込めてホンジュラス代表のことを「La H」(ラ・アチェ)」と呼び、看板には「La Hはヒーローだ」と書いてあります
ガソリンスタンドでもワールドカップキャンペーンが。「H」はHonduras ホンジュラスの頭文字。親しみを込めてホンジュラス代表のことを「La H」(ラ・アチェ)」と呼び、看板には「La Hはヒーローだ」と書いてあります

事務所のスタッフ。ホンジュラス代表の試合の日はもちろんユニフォームを来て出勤。「サッカーを通して得られる一体感がたまらない」といつもサッカーの魅力を語ってくれます
事務所のスタッフ。ホンジュラス代表の試合の日はもちろんユニフォームを来て出勤。「サッカーを通して得られる一体感がたまらない」といつもサッカーの魅力を語ってくれます