マダガスカル事業

マダガスカル共和国は、アフリカの南東部に位置する大きな島国で、独特の自然環境の中、アフリカとアジアが融合した文化が形成されています。一次産品に依存した脆弱な経済構造と2009 年から5 年間続いた政治的混乱の影響を受け、国民の約8割が国際貧困ライン以下での生活を余儀なくされています。近年続く干ばつの影響で不作による食料難や収入の低下が重なり、子どもをはじめとする住民の栄養や健康状態は、より深刻な状態になっています。

 

面積:58.7万km2 (日本の約1.6倍)
人口:2,892万人 (2021年/世界銀行)
公用語:マダガスカル語/フランス語
1人あたりのGNI:490米ドル (2021年/世界銀行)
5歳未満児死亡率:66人 (出生1,000人あたり、2021年/UN IGME)
妊産婦死亡率:392人 (出生10万人あたり、2020年/WHO)

アチモンジャン郡における5歳未満児の栄養改善支援事業(2022年3月-現在)

 
【目的】
5歳未満児の保護者の栄養改善にむけた行動変容と定着
 
【主な活動】
トレーナーの育成、トレーナーによる住民研修の実施(栄養/生計/保健分野)、メディアでの情報発信、トイレ整備、家庭菜園の普及、養鶏支援、など
 
【活動レポート】
2023年11月:1,000のチャンスをつくる野菜栽培キットの配布
2022年4月:少しの工夫で変わる意識~マダガスカルで子どもの栄養改善に向けた取り組みを90村に拡大
 
【活動地】アナラマンガ県アチモンジャン郡
事業地が位置する中央高地は、マダガスカル国内でも発育阻害が特に深刻な地域だが、さまざまな制約により栄養普及員ら栄養改善を担う人材が十分活動できていない。結果として、地域住民の栄養に関する理解や行動改善が不十分・不適切なままで、特に抵抗力の弱い5歳未満児の健康を阻害している。
 
※本事業は、日本国外務省からの資金協力(日本NGO連携無償資金協力)に加え、公益信託アフリカ支援基金からの助成や、皆様からのご寄付により活動を進めています。
栄養について学ぶ住民ら
完成したトイレ

受益者の声(巡回診療の受診者 ペライスケさん)
私の村は保健センターから遠く、受診するにはお金もかかるし、生活は忙しく時間は無いしで、保健医療サービスを受けることは二の次でした。そんな折、私の村にアムダマインズからの支援で、無料の巡回診療サービスが来てくれたではありませんか!早速、妊産婦健診を受けたところ、破傷風の予防接種をしてもらえた上、鉄分補給剤やマラリア治療薬もいただけました。巡回診療がなければ、こうした保健医療サービスは受けられなかったでしょう。診療だけでなく、病気の予防や栄養の大切さなどについても学ぶことができました。15歳になる娘も家族計画について学び、そのサービスを受けています。
皆さまのご支援のおかげで、保健センターへの移動に要する時間や費用など、多くの負担を取り除くことができました。本当にありがとうございました。
ペライスケさん
パートナーの声(CEMES事業コーディネーター マムンジスアさん)
2021年4月から2023年3月まで、アムダマインズと共同で「アチモンジャン郡における環境保全を通じた持続可能な生計向上プロジェクト」を実施しました。
対象地の住民が、環境と調和した持続可能な生活を営めるようになることを目指し、森林伐採の影響で頻繁に氾濫するシアオニ川とイコパ川の川岸での植林、環境と調和した農業(稲作やイチゴ栽培など)についての技術指導、地域住民の組織化と人材育成などの活動に取り組みました。アムダマインズが提案してくれた活動は、地域が抱える課題の解決に役立つのはもちろん、環境と調和した持続的な社会の実現を目指すCEMESの考え方とも合致しており、この度の協働はとても有意義なものでした。
同様のコンセプトで、マダガスカルのどこかでまた、一緒に活動に取り組むことができたらうれしく思います。
マムンジスアさん
マガダスカルスタッフブログ

マダガスカルをちょっと身近に感じられるあれやこれや」 2024年3月 竹久佳恵
黄色いポリタンクの正体」 2023年8月 江橋裕人
マダガスカルで遭遇した「ニワトリが先か、卵が先か」問題」 2022年3月 江橋裕人
マダガスカル人は運動好き?!」 2020年8月 江橋裕人

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(2024年3月更新)