Case#3


 
国際協力のキャリア形成の「原点」というと、何かドラマチックなお話が期待されるのかもしませんが、私の人生の転機は大学4年生での留年でした。真面目な学生ではなかったので、あるとき4年間では卒業できないことが判明したのですが、それならいっそ普段できないことをしようと半年間休学。恩師の勧めもあって、アムダの学生インターンとしてスリランカでの医療和平プロジェクトに参加しました。
 
はじめての外国。はじめて間近で見るNGOの活動。はじめて尽くしのスリランカは、驚きとワクワクの連続でした。文化や言語、考え方も違う異国の人と一緒に何かをすることの大変さ。一方で、子どもたちに健やかに育ってほしいという願いとそのための努力を惜しまない姿に、なにもかも自分と違うように感じていた人にも通底する想いがあるんだという感動。日本に比べると不便な環境でも情熱的にプロジェクトを推進していく先輩たちのタフさに、自分もこんな風に働けたらという気持ちが芽生えました。
 
現地の人の助けになるのではと日本を出発したのに、2か月間のインターンを終えてみれば、逆にスリランカの人々に助けられ教えられることばかりで、今考えると当たり前ですが22歳の私は全くの無力でした。インターンの経験を、このまま楽しい思い出として完結させてしまうのは悔しい、もっと役に立てることがあるのでは、とこれまで考えたこともなかった国際協力への道を志すきっかけになりました。
 
その後どうにか大学卒業を果たした私は、縁あってアムダに就職することになり、アムダマインズに移り、気づけば16年がたちました。
 
青天のへきれきに呆然としていた大学4年生の私に「最悪だと思った出来事が、あとから思い返すと実は良い転機だったということもあるよ」、「若いうちは絶対にやりたくないこと以外は、チャンスがあればとりあえず挑戦してみると面白いよ」とインターンを勧めてくださった恩師の言葉をいまでも思い出します。あの時、思い切ってインターンに挑戦していなければ、今こうして好きな仕事をしている私はいないと思うと、背中を押してくれた恩師の言葉こそが、私の原点です。
 

就職後、初の仕事はインドネシア・アチェでの津波復興事業

 
海外事業運営本部 梶田未央