ネパールで新しいプロジェクトの贈与契約署名式が開かれました

2014/02/26
2014年2月21日、平成25年度NGO連携無償資金協力事業「カルパチョウク行政村におけるコミュニティ能力強化プロジェクト」第1期目の事業資金贈与契約を、在ネパール日本国大使館との間で締結しました。

首都カトマンズから東に約60km離れた丘陵地に位置するカルパチョウク行政村は、ネパールの中でも開発の遅れた地域の1つです。人口の約8割を占める少数民族のタマン族は、かつてカースト制度によって抑圧された歴史をもち、現在も経済的に厳しい状況に置かれています。例えば、約3割の世帯が農業収穫だけでは1年を通じて食べて行けず、約6割の世帯では十分な飲料水と生活用水が入手できず、子どもたちは幼いころから、水汲みや家畜の世話などの家事手伝いや日雇労働をして一家の生計を助けています。

プロジェクト期間は2013年3月15日から3年間を予定しており、本契約に基づく資金が第1期(1年間)の活動に活用されます。カルパチョウク行政村の人々が直面している生計向上、飲料水・生活用水の確保、保健・衛生状態の改善という3つの課題に、地域の人々が中心となって取り組めるように支援していきます。

贈与契約署名式では小川正史特命全権大使より、「単なる物資や技術の支援にとどまらず住民の意識変革と自立を目指す難しいプロジェクトだが、ネパールの国づくりにとって意義のある事業となることを期待している」との趣旨のあたたかいお言葉と激励を頂戴しました。

人々の生活環境が改善されるだけでなく、将来にわたり地域の課題が住民自身で解決できるような人づくり・体制づくりを目指します。

140226_01
小川大使(右)、AMDA-MINDS松本統括(中央)、現地パートナー団体SAGUN代表Dr.Mukta Singh Lama(左)
140226_02
贈与契約を交わす小川大使(右)と松本統括(左)
140226_03
贈与契約書に署名する小川大使(右)と松本統括(左)