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本プロジェクトは、JICA(独立行政法人国際協力機構)の支援を得て、首都ルサカ市の中でも比較的規模の大きいジョージおよびカニャマと呼ばれる2つの非計画居住地区(人口約30万人で、ルサカ市全体の約20%を占める)で蔓延する結核の撲滅を目指して日々活動している。「非計画居住地区」とは、その名の通り、電気や水道設備、道路や医療機関などの社会インフラや公共サービスが整備される以前に、家々が無計画に建設されて人口が密集している地区であり、馴染みのある言葉でいえば「スラム」とほぼ同義で、ここザンビアではコンパウンドと呼ばれている。コンパウンドでは、その劣悪な衛生環境により下痢やコレラなどさまざまな病気が蔓延している。他のアフリカ諸国同様、HIV/AIDSとその関係が非常に深い結核による被害は特に甚大であり、この2つの病気への対策は急務となっている
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このプロジェクトは、HIV/AIDSによって多くの医療従事者を失い、慢性的な人材不足と財政難により危機的状況に陥っているルサカ市の結核対策を、「結核治療サポーター」と呼ばれる地域から選ばれた保健ボランティアの力を借りて立て直すことを目的としている。具体的には、ルサカ市の保健局とジョージ及びカニャマ・コンパウンドの保健センターと共に、主に次の4つの活動を実施している。
(1) 結核治療サポーターの養成
ルサカ市保健局と共に2度のサポーター養成研修と5度のフォローアップ研修をこれまでに実施してきた。その結果、現在、約160名の結核治療サポーターが結核やHIV/AIDSに関する幅広い知識を持って活動に積極的に励んでいる。
(2) 結核治療サポーターによるコミュニティ治療活動の実施
ジョージ及びカニャマ・コンパウンドにある保健センターとコミュニティの中で、結核患者の服薬支援を行っている。保健センターでは結核担当ナースの指導の下、新規患者の登録からカルテなどの記録/整理、薬の準備/投薬、服薬確認まで一連の流れに関する補助作業を行っている。コミュニティでは、家で薬を飲んでいる結核患者の服薬確認を行うために家庭訪問を行い、同時に患者やその家族に対して結核およびHIV/AIDSに関する保健教育を行っている。
(3) 結核治療サポーターによる結核とHIV/AIDSに関する保健教育の実施
ジョージ及びカニャマ・コンパウンドにある保健センターとコミュニティの中で、結核患者とその家族、そして一般の人々に対して結核とHIV/AIDSに関する保健教育を行っている。保健センターでは本プロジェクトで作成した結核とHIV/AIDSに関する紙芝居を使いながら、質疑応答も交えて結核患者やその家族の疑問に的確に応えている。コミュニティではこの紙芝居に加え、サポーターが結核やHIV/AIDSに関するドラマを演じる事により、普段はあまり話題に上ることのないこれらのテーマに関する一般の人々の関心を惹きつけ、啓発を進めている。また本プロジェクトで作成した紙芝居とパンフレットが、ザンビアの保健省から公認された結核に関する唯一の保健教育教材として、今後は全国的に利用される事が期待されている。
(4) 結核治療サポーター支える所得創出活動の実施
結核治療サポーターは、基本的に無償のボランティアとして活動に携わっている。活動は毎日、時に半日近くに及ぶ事もある。現金収入のために費やすべき時間を失っているという機会コストの視点から、コミュニティのために頑張るサポーターへの何らかの見返りは必要である。本プロジェクトでは、結核治療サポーターを支えるための所得創出活動として養鶏事業などを実施し、その事業収益は、結核治療サポーターの活動の度合いに応じて分配されている。
さらに今年度は、日本国際協力財団の支援を受け、マテロ・リファレンス、マテロ・メインの両コンパウンドにおいて、結核治療サポーターの育成などソフト面の強化を目指したコミュニティDOTS結核対策強化プロジェクトを実施する。 |